得宗(とくそう)は、
鎌倉幕府の
北条氏惣領の家系。
徳崇、
徳宗とも(読みは同じ)。幕府の初代
執権の
北条時政を初代に数え、2代
義時からその
嫡流である
泰時、
時氏、
経時、
時頼、
時宗、
貞時、
高時の9代を数える。「得宗」とは2代義時に関係する言葉で、研究者によって義時の別称、
戒名、追号など意見が異なる。近年では「徳崇」の
当て字・略字で、
禅宗に帰依した5代時頼が、
浄土宗系の宗派を信仰していた義時に贈った禅宗系の追号の可能性が指摘されている。義時流、得宗家という呼び方もある。史料においては北条氏嫡流の当主を「得宗」と指した例は少なく、行政用語であったとも考えられている。