型式学的研究法(typological method)とは、
考古学における研究法のひとつであり、
考古資料とくに
遺物の
形態・
材料・
技法・
装飾などの諸特徴によって分類された型式(type)を、年代的な変遷をたどり、地域的な相互比較をおこなって、その遺物(型式)の時間的ないし分布上の位置関係、さらに型式相互の関係性を明らかにしていく研究の方法であり、単に
型式学(typology)ともいわれる。この方法は、
19世紀後半に
スウェーデンの
考古学者O.モンテリウス(
1843年-
1921年)らによって、
北欧の
青銅器文化の研究などをもとに提唱されたのち、急速に世界的に普及していったが、これについて、スウェーデンの考古学者オーベリ(N.Aberg)は、「
先史考古学は、この研究法の確立によってはじめて科学になった」との評価をくだしている。