数学で、
ベクトル空間 V 上の
双線型形式(そうせんけいけいしき、)とは、
双線型写像 のことを言う。ここに
F は
スカラーの
体(基礎体、係数体)である。すなわち、双線型形式は函数 であり、引数に対してそれぞれ
線型写像となっている函数を言う。
- B(u + v, w) = B(u, w) + B(v, w)
- B(u, v + w) = B(u, v) + B(u, w)
- B(λu, v) = B(u, λv) = λB(u, v)
双線型形式の定義は、線型写像を
加群の準同型に置き換えることで、
可換環上の
加群へも拡張できる。また、
F が
複素数体
C の場合には、双線型形式ではなく
半双線型形式(sesquilinear form)(双線型形式と似ているけれど、一方の引数に関して線型かつ他方の引数に関して(conjugate linear) となるような写像)を考えるほうが自然である。