典論(てんろん)は
魏の文帝(
曹丕)の文学論、文学書。全5巻、100篇。魏の明帝(
曹叡)の代に刊石されたが、
裴松之の時代(
南朝宋)はまだ存在していた。その後、『
太平御覽』の引く『戴延之西征記』によると典論の石碑は六碑あったが、
東晋末には4つ存在し2つが無くなっていた。
唐代に石本はなくなり、
宋代に写本も散逸した。現在見ることが出来るのは、『
文選』に収められた「論文」篇だけだが、『全三國文』は『典略』等から典論を復元し、19篇(内、篇名があるのは13篇)を収めている。